9月6日

この度の平成30年度北海道胆振東部地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

こんにちは平田です。

すっかりご無沙汰しておりました。前回の記事からはいろいろな行事があり、書こうと思っていたのですが、このような震災が起きましたので、まずはそこから記録しておきたいと思います。長文になってしまいましたがご容赦ください。

 

 

9月6日

午前3時、就寝中に揺れを感じて目覚めました。マンションなので揺れが大きく感じるなぁとは思っていたのですが、いつもより長いし、振り子のように揺れている感じ…。

 

結構大きな地震…!?

 

地震です!地震です」とiPhoneが叫びます。

 

いや、知ってますけど。。

 

揺れが収まり、とりあえずテレビをつけて状況確認。理系旦那が、いつもと違う震源に驚いていました。

 

とりあえず寝よう。

 

再び寝ようとしたものの、眠れず、15分後…

 

パチン!

 

ん??停電!?

 

うちだけかー?と、外を見るとそこは予想を超えた真っ暗な世界が。

 

札幌の一部が停電か。まあ、朝までに復旧するでしょう。と思いつつ、なかなか眠れず朝6時くらいになり、外が明るくなってきました。

 

電気はまだ復旧していない。。

 

こんな時に限ってiPhoneの充電が半分くらい。。マンションだと電気がないとトイレも流せない。。

 

とりあえず大学に行こう!同じく北海道大学勤務の旦那と一緒に大学に向かうことにした。病院はどうなってるのか、研究の設備は…

 

朝7時前くらいに家を出ると、エレベーターは当然止まっており、真っ暗で見えない階段を下って玄関へ。マンションの住人の方とお会いすると、これから水を買いに行くと言っていました。

 

外に出ると、さらに予想を超えた状況でした。

 

信号が点灯してない!

 

これはどうやって大学に辿り着けるんだろう…。車にアピールしながら道を進みました。

大きな通りにはすでに警察官さんたちが何人かいらっしゃって、誘導してくださっていました。本当にありがたかったです。

コンビニはどこも店から溢れる行列ができていました。前日に作ったお弁当があったので、コンビニには寄らないことにしました。

 

歯学部に到着。自動ドアを手動で開けて中に入ると、装置のアラームが至る所から鳴り響いていました。私の実験室のフリーザーとインキュベーターは大学の自家発電で維持されていました。トイレも使用することができました。

北キャンパスの旦那の実験室の装置は、急な電源オフによって何か問題が起きている可能性があるようでした。

 

しばらくすると、研修医や院生や教授がやってきました。公共の交通機関は全て動いていないことがわかりました。歯科診療センターは休診になりました。

 

その日は晴天で、ブラインドを開けて窓を開けると、昼間は電気もエアコンも必要ありませんでしたので、医局でできる仕事をして過ごしました。夕方になり、私の住むエリアの電気が復旧したという情報がうっすら入ったので、帰宅することにしました。

信号が一部復旧し始めていました。

 

やっと電気が戻ったか!

 

しかし、マンションに到着するワンブロック前から信号は消えたままでした。相変わらず停電したまま夜を迎えました。日が沈む前に夕食の支度に取りかかりました。冷蔵庫と冷凍庫は開けなければ結構もつのですが、さすがに溶け始めたものを使用することにしました。

 

作り置きもしてあったので助かりました。Nちゃんからの誕生日プレゼントのキャンドル風ライトで雰囲気が。その日は雲もなかったせいか、夕焼けがきれいで、日が沈むと夜景が輝いていました。

ほんのすこし先はあんなに灯りがついているのに…。もうずっと停電したままかな…。

たった1日しか経過していないのに不安になってきました。研究チームのラインでは、SちゃんYちゃんKくん、みんなまだ停電中。。

明日も休診という連絡は来たことだし、とりあえず寝てまた朝から大学行ってみることにしました。

 

9月7日

翌朝、相変わらず停電中の我が家。そこへKくんからラインが、

 

先生!ホームページで休診撤回されてます!

 

前日休診と決定されたのが、早朝に電力の目処がたち、通常診療になったとのこと。

まだ交通機関は復旧しておらず、停電したままのところも多い…。連絡が行き届かない。

先生達からもメールや電話が…。交通機関がストップしてて行けないとのこと。

あわてて、自転車で大学へ。まだ信号が点灯していないところが多く、疲れのせいか、あまりこちらを確認できてないドライバーも多く、時々ヒヤリとしました。大学にたどり着くと、非常用電源が1時間止まるというので、昨日は点灯していた廊下の灯りも消え、真っ暗でした。フリーザーやインキュベーターからアラームが鳴り響くなか、動物実験室で実験動物の無事を確認。真っ暗なロッカールームで白衣に着替えて外来に行きました。午前中の時点で交通機関が復旧していないため、来られない先生や患者さんも多く、その対応をしていました。

 

午後になると地下鉄が復旧し始め、Kくんがやってきました。いつものように、みんなでおしゃべりし、余震や停電が気になって暗い気持ちになっていたのが元気を貰えました。どうかまたみんなと元気に会えますようにと願いながら帰路に着きました。まだ信号が消えているところもありつつ帰宅すると、窓の灯りが見えました。

 

やっと電気が戻りました。

 

ありがたいことに、旦那が部屋を片付けて、お風呂を掃除して、湯を沸かして待っていてくれました。久しぶりのお風呂はとても快適でした。同時間帯に、SちゃんYちゃんも復電したとの知らせが。その数時間後にK君も。電気が戻って来てくれた喜びを分かち合いました。

 

その日の夜は、友人のKシェフのお店でNちゃんと合流しました。Kシェフは、余震に備えて皆さんに配ろうとたくさんのパンを焼いていたのが印象的でした。

 

 

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後日、冷凍庫がパンでぱんぱんになったそうです。

 

9月22日

北海道歯科医師会、歯科衛生士会、北海道医療大、北大による歯科医療支援が震災後から行われており、私も参加させてもらい鵡川町の避難所に来ました。

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衛生士さんたちと入れ歯の清掃やブラッシングのための物品やパンフレットを配布したりしております。本当に微力ですが、参加する機会を下さってありがたいです。

避難生活やストレスで口腔内の清掃状態が悪くなることを防ぐことができればと思います。

鵡川はししゃもなどの魚が美味しい所です。ししゃもは売られていましたので、早速購入させていただきました。

 

9月23日

鵡川で購入した、ししゃもとハタケシメジを前述のシェフに早速調理していただきました。

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フリット。サクサクでししゃもの美味しさがぎゅっとつまってます。

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ハタケシメジのソテー。歯ごたえが良くって旨味がすごいです。

とっても美味しかったです!

 

復興するのには時間が必要かと思います。これからも北海道の美味しい食べ物を食べることで、少しでも応援し続けることができればと思います。