入れ歯と研修医
こんにちは平田です.ご無沙汰しておりました~!
先日「せんせい,あるきかたですぐわかりますね!」と,後ろから来た学生さんに声をかけられましたが
それいわれたの,何回目かな…
「直す気はないのか」というご質問を,ちょくちょく受けるのですが,一応バレエをやっています.一応….
そんな感じで,相変らずがに股で疾走しておりましたら,もう6月終わりかけじゃないですか!もうすぐ歯科医師臨床研修マッチングがはじまるっていうじゃないですか!
歯科医師免許を得て歯科医師臨床研修を受けようとする者と、歯学若しくは医学を履修する課程を置く大学に附属する病院又は厚生労働大臣の指定する病院若しくは診療所の研修プログラムとを、研修希望者および研修施設の希望を踏まえて、一定のアルゴリズムに従って、コンピュータにより組合せを決定するシステムです。
歯科医師になるためには,国家試験に合格したあと,研修医として研修プログラムを修了する必要があるのです.
もちろん大学病院は研修先のひとつ.その中では研修先の講座を決める必要があります.
各診療科の紹介はこちら↓
私は義歯補綴科に所属しております.(大学では口腔機能補綴学教室)
当外来は、部分的にあるいは全ての歯を欠損した患者さんに対して、部分入れ歯や総入れ歯による治療を中心に行っております。
ひとことで入れ歯といっても,ただ歯が無いところに入ればいいわけではありません.機能的な回復,審美的な回復,そして大切なのは
これ以上,歯を失わない,機能を低下させないこと.
つまり…
二度と同じような経過をたどらせないためにはどうすればよいのか.
それを十分に考慮した入れ歯であるべきだと思っています.総入れ歯にしても同じです.機能を回復した上で,その状態を維持できるような入れ歯をつくるように尽力します.もちろん定期的な検診や調整が必ず必要となります.
それには予後を含めた診断が,一番重要になります.これが私たちの専攻の特徴とも言えるかと思います.
ちなみに先日,症例検討会でわたしの症例を発表させていただきましたが,数多くのアドバイスをいただきました.まだまだ検討するべき要素がたくさんあり,これからも勉強していきたいです.こうして知識や技術が増えて,患者さんに提供できることが増えるのは,とても楽しいのです!
さて,研修医時代の平田ですが…
そりゃもう,泣いてましたね.大学院生んときも泣いてたけど.
忘れられない泣いた思い出としては,
失敗が続いていて,患者さんからも叱られたりしていたとき.自分の不甲斐なさにくやしくて落ち込んでいました.
そんなとき,ある先生が(おそらく何の気なしに)無歯顎模型(歯のない患者さんの口腔内の模型)を見せながら,「お前,このケースはどう思う?」と聞かれた瞬間,
号泣…
なぜかはわからなかったのですが,落ち込んでる場合じゃない,頑張らなくては,という背中をバシッとたたかれた気持ちがしたのです.
もちろんその先生は,大変驚かれていらっしゃいましたが….
驚かせて申し訳ありませんでしたが,ありがとうございました.
今,ふともう一つ思い出したのですが,
大学院時代にその先生に,とある懇親会にてお会いした際に,
「お前は研究者なのか?臨床家なのか?」
と,かなり強い口調で尋ねられたことがありました.
そのときは,自分の中でも「どっちなんやろ?私?」という迷いがあり,自信を持って答えることが出来ませんでした.
しかし,今なら答えることができます.
両方です!!!
どっちか選ぶ必要はありませんものね.どちらが好きかという質問でも,同じく答えますよ.
先生は現在ご退官されていますが,定期的な勉強会を開催してくださり,私も参加して勉強させていただいております.
というわけで,今回は,義歯補綴科についてと私の研修医時代についてお話してまいりましたが,
「北海道大学病院・義歯補綴科」にポチっとする興味は沸いたでしょうか…(小声).
次回は,学生さんからのリクエスト(というより「ブログに一体何を書けばいいんだ!!!!?」という私の質問に真摯に答えてくれた…)
「先生はいつもどんなお仕事してんの?」です!
乞うご期待…いや,期待するほどでもないか…